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所長あいさつ

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分子は物質の基本構成単位であり、物質の示す性質や機能を担う根源です。物質の機能を深く知り、これを高度に利用するためには、原子・分子レベルで物質を理解すること、さらには、分子から構成されるシステムの階層を超えた機能を理解することが不可欠です。分子科学は、分子の持つ特性と機能を物理及び化学的な手法で体系づけようとする物理学と化学の境界領域の科学で、その対象は個々の分子から宇宙・生命科学まで広い範囲にわたります。分子科学研究所は設立以来40年以上にわたり、研究の中核拠点として、実験研究と理論研究の両面から我が国の分子科学分野を先導する研究に関与してきました。その背景には、関連研究分野の研究者コミュニティーの支持が不可欠であり、総合的な共同利用研究所としての機能を維持するには、今後も関連研究者の共同研究の場、研究者の交流や国際学術交流の場を提供すること、さらには、専門的な基盤に立つ高度の研究者の養成のミッションを継続して、国際的な研究センターとしての機能を維持し続けることが分子科学研究所の使命です。

平成29年度からの分子科学研究所は、光分子科学研究領域、物質分子科学研究領域、生命・錯体分子科学研究領域そして、理論・計算分子科学研究領域の4研究領域と、それらを繋ぐ協奏分子システム研究センターに新たにメゾスコピック計測研究センターを加えて4つの領域と2つの研究センターが研究基盤を構成し、それに極端紫外光研究施設(UVSOR)をはじめとする5つの研究施設を擁し、分子の構造と反応そして機能に関する基礎研究を推進しています。分子科学研究所は常に、分子科学の新たな研究分野を拓く挑戦を続けてきました。岡崎3研究所の力を結集した岡崎統合バイオサイエンスセンター、先端計測手法の開発を含む分子スケールナノサイエンスセンターや分子制御レーザー開発研究センターは新たな研究分野の基軸となる計測手法の開発にも大いに貢献してきました。分子科学研究所は、学術研究の基本を踏まえ、科学分野を先導する研究を推進し、新しい科学領域を拓く挑戦を続けていきます。その意味でも、新たな計測手法の開発と普及は大事なミッションです。今年度から分子制御レーザー開発研究センターを改組して、メゾスコピック計測研究センターを発足させました。分子システムの時代を先導する新たな挑戦です。

分子科学の世界的なCenter of Excellence として、分子科学研究所は世界の人材循環の要として、これからも発展し続けることを目指します。

分子科学研究所
所長 川合眞紀